制度・政策

日の丸造船は次世代燃料船に勝機も トランプ大統領が揺さぶるCO2排出規制 - 日経ビジネス

2026-05-11
トランプ政権の反対で国際海運のCO2排出規制発効は遅れているが、次世代燃料船の開発需要は継続すると報じている。

専門家の視点

国際海運の脱炭素規制を巡り、米国の反対で発効が遅れる現実と、日本の次世代燃料船への期待が同居しています。ここでの核心は、規制の「強制力」と「市場の自律的な移行」のズレです。実体として、IMO規制は不確実ですが、荷主企業や金融機関の要求は確実にエスカレートしており、日本造船はこの二つの時間軸の差を巧みに使える立場にあります。一方で、物語は「日の丸造船の勝機」と単純化しすぎです。次世代燃料船の開発は技術勝負ですが、建造量シェアの争いは価格競争であり、両者は別物です。期待は後者に集中しがちで、技術優位がシェア拡大に直結するという前提は崩れています。さらに、CO2排出規制の遅延は、むしろ日本に追い風とみる視点も成り立ちます。早期に高コストな次世代船へ投資するリスクを回避できるからです。規制の不確実性を「勝機」と読むか「待ち」と読むかで戦略は分かれ、実際の勝敗は2026年以降の中国・韓国の建造キャパシティと米国政策の動向が決めます。次の観測点は、日本の造船各社がアンモニア燃料船の商業受注をいつ実現するかです。ここが遅れれば、物語だけが先行する構造になります。

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