再エネ・技術

JOGMEC/次世代型地熱発電の第4回公募/三井不、大成、三菱商事を採択

2026-05-10
JOGMECがカーボンニュートラル目標に向けた次世代型地熱発電の第4回公募で、三井不動産、大成建設、三菱商事を採択したことを発表

専門家の視点

超臨界地熱・クローズドループ・EGSという三類型を掲げながら、第2回公募は不調に終わり、採択実績も小規模な調査事業にとどまっています。ここに「物語先走り」の構図が見えます。2050年カーボンニュートラルという壮大な時間軸と、1件当たり2億円・9月末までの契約期間という現実的な実行規模の間に、大きな開きがあるのです。 次世代型地熱の核心は、マグマ近傍という過酷環境での掘削技術と、人工貯留層の制御性にあります。これは調査で終わる段階ではなく、数十年単位の実証と資金投入が必要な領域です。今回の公募は、民間企業の投資を呼び込むための「足場づくり」と位置づけられますが、採択企業が大手不動産・建設・商社中心である点は、実行レイヤーが既存の地熱事業者ではなく、新規参入者に広がったと評価できます。 隠れた前提を問い直すなら、地熱資源量の増加がそのまま発電量増加に直結するという命題です。日本の地熱開発の実質的な制約は、資源量ではなく、国立公園規制や温泉事業者との調整という社会的合意形成にあります。技術革新だけでは突破できないこの壁を、本公募は正面から扱っていません。

エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、「次世代型地熱発電技術」の実現可能性調査を実施する事業者の第4回公募を実施した結果、三井不動産、大成建設、三菱商事をそれぞれ採択事業者とする3案件を選定した。 第4回公募の契約期間は9月30日まで。 JOGMECでは、2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みの一環で、地熱発電技術研究開発事業として、国内の開発可能な地熱資源量の増加に寄与する「次世代型地熱」の技術開発を支援している。予算上限は1件当たり2億円(税込み)。 次世代型地熱発電技術は、マグマ上部の高温高圧流体から蒸気を生産する「超臨界地熱」、亀裂のない高温の地熱層に坑井掘削して流体を循環させる「クローズドループ」、地熱層貯留層を人工造成して水を圧入・蒸気を生産する「EGS」の3種類が見込まれている。 公募では、次世代型地熱発電技術の実現可能性調査を実施する事業者を選定し、技術の実証やコスト削減などの初期リスクの低減策、期待される展望を整理し、民間企業の投資を呼び込む体制構築を目指している。 第1回公募では、エンジニアリング協会、電力中央研究所・石油資源開発技術本部技術研究所・地熱技術開発・鹿島、GeoDreams・G-Pulse、秋田大学、中部電力・鹿島、三井エネルギー資源開発の6グループ、第2回公募は不調、第3回公募は東洋エンジニアリングが採択された。

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