再エネ・技術

再エネ発電設備・系統用蓄電設備におけるサイバーセキュリティリスクと、社会的要請を踏まえた実効的対策の方向性 - PwC

PwC 2026-05-06
PwCが再エネ発電設備と系統用蓄電設備のサイバーセキュリティリスクを分析し、社会的要請を踏まえた実効的対策の方向性を提示している。

専門家の視点

再エネ発電設備と系統用蓄電設備が電力系統の中核に組み込まれるほど、サイバーセキュリティは設備投資の付随要件から、系統安定性そのものの前提条件へと格上げされます。ここでの構造的なズレは、実体が先行しているのに、そのリスク評価と対策の枠組みが物語に追いついていない点です。需要が急増する蓄電池は遠隔監視・制御が常態化しており、攻撃面が広がる一方で、設置事業者の運用実態や人材リソースは制度的な要求水準に到達していません。PwCが指摘する社会的要請とは、設備単体の脆弱性対策ではなく、系統全体を一つのシステムと見なした際の連鎖的障害への備えです。次の観測点は、日本で電気事業法や省令が再エネ・蓄電設備のサイバー管理体制をどこまで具体的な技術要件として落とし込むかです。実効的対策はベンダー任せでは成立せず、発電事業者自身が自社設備の攻撃面を把握できる人材を持つかが分水嶺になります。制度の導入速度は速くても、執行を担う人材の育成は数年単位で遅れるため、その非対称性が次のリスクの温床です。両立しにくい事実を並置すれば、再エネ導入の加速とセキュリティ人材の供給不足が同じ時間軸に存在します。

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