【日本株】拡大が見込まれる系統用蓄電池ビジネス - マネクリ
系統用蓄電池ビジネスの拡大見込みに関する記事で、再生可能エネルギー導入に伴う需要増加を示唆している。
専門家の視点
系統用蓄電池ビジネスは、再生可能エネルギーの出力変動を吸収するための物理的必須条件です。火力発電の代替ではなく、需給調整という別次元のインフラ需要が生まれている事実があります。記事は市場拡大の期待を語りますが、肝心の収益構造に踏み込まない限り、物語先走りの構造です。蓄電池の収益は容量市場、需給調整市場、卸電力市場の三つの収益源の組み合わせで成り立ちますが、制度設計がまだ固まっていません。稼働率や充放電サイクルの劣化コストを考慮した実効採算性が、事業計画に反映されているかが分岐点です。さらに、系統用蓄電池の導入が進むほど、電力スポット価格の変動が縮小し、収益機会自体が減るという自己食い的な構造があります。この逆説を織り込んだ事業モデルは現時点で確立されていません。次の観測点は、大手商社や電力系企業が公表する蓄電池プロジェクトの内部収益率です。そこに制度変更リスクを織り込んだ保守的な数字が見えれば、実体が追いつき始めたと判断できます。現在は、需要の実在と制度の未整備という二つの事実が並立しており、株価は期待先行の領域にとどまっています。