再エネ・技術

合成メタン普及へ、実証加速=脱炭素化のカギ、安定調達にも―大阪ガス - 時事通信ニュース

時事通信ニュース 2026-05-06
大阪ガスが合成メタン(e-メタン)普及に向けた実証を加速し、脱炭素化と安定調達の両立を目指す動きについて報じている。

専門家の視点

合成メタンは既存の都市ガスインフラをそのまま活用できる点が最大の強みです。配管や燃焼機器を改修せずに脱炭素化を進められるため、実体としての導入障壁は比較的低い技術です。しかし現状の国内供給量は極めて少なく、海外での大規模製造や輸送手段の確立など、社会実装までの工程はまだ多く残っています。この技術の物語は明確で、天然ガスの代替として安定調達と脱炭素を同時に満たす切り札と位置づけられています。その一方で、製造コストや原料となるCO2と水素の調達網といった経済合理性が未検証のままです。ここに実体と物語のズレが潜んでいます。期待のレイヤーでは、政策支援を背景に企業の実証が加速する一方、電力由来の水素価格が高い日本では国際競争力のある価格で供給できるか未知数です。隠れた前提を問い直せば、この技術が普及するには「水素の安定調達」という出口が共通ですが、その水素自体の供給体制が未整備な点が構造的な穴です。政策とインフラ整備が追随しなければ、実証は永遠に実証であり続けます。次の観測点は2026年度以降の商用化スケジュールではなく、水素の調達価格と輸送網の具体的な設計です。

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