再エネ・技術

CO₂排出量年間50万トン削減目標 バイオマス発電所完成 東ソー南陽事業所 山口・周南

2026-05-08
東ソーが山口県の事業所にバイオマス専焼発電設備を完成させ、年間50万トンのCO2削減目標を発表した。

専門家の視点

バイオマス発電所の完成は、設備投資400億円と年間50万トン削減という実体を伴う第一歩です。しかし、2026年度は混焼、2030年度に専焼へと段階を踏む計画は、時間軸に注意が必要です。バイオマス燃料の調達コストと安定供給は、石炭価格や国際需給に左右され、経済合理性が持続する保証はありません。RPFや建築廃材の利用は資源循環の側面を持ちますが、木質ペレットの輸入拡大は、輸送時の排出増や供給地の環境負荷という隠れた前提があります。ここでの中心的なズレは、工場内の排出削減という「物語」が、燃料調達という上流の「実体」を十分に翻訳していない点です。つまり、実体が翻訳されていない構造です。発電所の完成で終わりではなく、燃料サプライチェーン全体の持続可能性が次の観測点となります。東ソーが2030年度の専焼移行を、燃料価格変動の中でどう維持するかが、この投資の成否を決めます。石炭からバイオマスへの切り替えは、技術的には可逆ですが、コスト構造の変化は不可逆です。日本企業の脱炭素投資は、自社の排出削減効果だけでなく、その原料調達が新たな環境負荷を生まないかという視点を、経営判断に組み込む必要があります。

エネルギーの脱炭素化を目指します。 山口県周南市にある総合化学メーカー・東ソー南陽事業所で、バイオマス燃料のみで発電ができる新たな設備が完成しました。 【写真を見る】CO₂排出量年間50万トン削減目標 バイオマス発電所完成 東ソー南陽事業所 山口・周南 8日の完成式には関係者約150人が出席しました。 新たに完成したバイオマス発電設備は広さ2万7000平方メートル建設費用は約400億円です。 これまでの発電設備では主に石炭を燃やしてエネルギーを作ってきました。新しい設備ではRPFと呼ばれる固形燃料や建築廃材、木質ペレットなどのバイオマス燃料のみで発電ができます。 2026年度は石炭にこれらの燃料を混ぜて使うことで温室効果ガスの排出量を抑えます。 その後、段階的にバイオマス燃料の割合を増やしていき2030年度には石炭を使わない発電を目指すということです。 これにより二酸化炭素の排出量を年間50万トン削減できるといいます。 東ソー 桒田守社長 「(計画から完成までに)丸4年かかったんですけど、ようやく成長と脱炭素の第一歩ができたなということで非常に喜んでおります」 村岡嗣政山口県知事 「今回、バイオマス発電所ということで大きな投資をいただいて、新しく脱炭素エネルギーでの事業活動をこれから広げていかれる。この取り組みを大変心強く思っております」 バイオマス発電設備は4月27日に稼働が始まっていて、エネルギーの脱炭素化を進めていくということです。

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