欧州クリーン水素共同実施機構(CHJU)と合同ワークショップを開催しました | NEDO
専門家の視点
欧州と日本の水素モビリティ協力は、技術実証の段階から社会実装に向けた制度設計の段階へと軸足を移しつつあります。ワークショップの開催自体は成果ですが、その実質的な価値は発表内容のすり合わせではなく、その後の合意事項に基づく具体的な共同プロジェクトの有無にかかっています。現状は覚書という枠組みが先行し、個別テーマの深掘りや資金配分の具体化という実体が伴っていないと見るのが妥当です。ここには物語先走りの構造があります。日EU双方の水素戦略は野心的ですが、水素コスト低減や供給インフラ整備といった物理的制約は共通で、連携の宣言だけでは克服できません。次の観測点は、本ワークショップで議論された「エコシステム」という抽象概念が、いつ、誰の責任で、どのKPIのもとで実行計画に翻訳されるかです。両地域の市場規模や規制環境の非対称性を考慮すれば、足並みを揃えた協調よりも、得意分野の補完という現実的な分業が進む可能性が高いというのが私の見立てです。水素モビリティの時間軸は、 passenger car の普及より商用車や港湾・空港内物流の実証が先に効く構造であり、その観点で日EUの連携を評価すべきです。
NEDOは、2026年5月7日、「Hydrogen Mobility」をテーマに欧州クリーン水素共同実施機構(Clean Hydrogen Joint Undertaking: CHJU)と合同ワークショップを開催しました。日本およびEU併せて約90名の有識者が参加し、NEDO欧州事務所海老原所長、CHJUヴァレリー・ブイヨン=デルポルト機構長の開会挨拶の後、両国における水素モビリティ・エコシステムに関する最新の取り組みや課題を発表するとともに、今後の日EU連携の可能性について議論しました。 本ワークショップは、NEDOとCHJUとの間で締結している水素分野の協力にかかる覚書(Collaboration Arrangement)に基づく取り組みの一環として実施しています。今後もNEDOは、水素社会の実現に向けて、欧州とも協調しながら水素技術開発の推進に貢献していきます。 (法人番号 2020005008480) © New Energy and Industrial Technology Development Organization. All rights reserved.
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